心の赴くままに

雑記や小説など、パッと思いついた話をつらつらと書いています

OODAループって聞いたことありますか?

 最初に

 何かをやる時に「PDCAサイクルでやりなさい」と言われたことがある人って結構いると思います

学校でも言われることなのでほぼ全員かもしれません

しかし、最近主流になりつつあるOODAループでやれと言われたことは無いのではないでしょうか

というかそもそもOODAループってなんじゃい!って人が多い気がします

それをここでは解説していきたいと思います

 

 

【1】PDCAサイクルって何?

(1)概要

OODAループの前にPDCAサイクルって何?って人に向けて軽く説明しようと思います

PDCAとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Act(改善)の4つの単語の頭文字を取ったものです

ものによってはAがAction、Adjustと表記されているものもありますが、ここではActでいきます

PDCAサイクルですから、上記の4つを繰り返すことで何かに取り組む際の作業効率化を図る狙いで考案されました

ちなみにこれは雑学的なものになるのですが、提唱者と言われているデミング博士はCheckはHold back(停止)を意味するため不適切であるとし、没年にはStudy(研究)に置き換えたPDSAサイクルとすべきと主張したそうです

(2)利点

このサイクルの優れているところは、物事を達成するまでのプロセスを簡略化、効率化しているということです

こうすることで誰にでも分かりやすくなっただけでなく、目標達成までのプロセスを立てやすくなりました

恐らくみなさんも一度はこれに沿ってやったことがあるのと思います

教える方も簡単に教えられますから学校で教えているのも頷けます

 

また、Act(改善)のステップを挟むということには次の作業の効率化を図りやすく、品質向上が見込めるという意味があります

製造業において品質向上は絶対条件です

それを達成するため様々なプロセスを経て製品が作られるわけですが、そのプロセスの中には無駄なものもあります

それを削ぎ落とすことが可能になるため、品質向上を達成しながらのコスト削減を実現しやすくなります

(3)弱点

そもそもこのサイクルは工場で利用されてきました

そこで目覚しい品質向上を実現したため、工場だけに収まらず様々な分野に広まっていきました

どこでも上手くいくと思われたこのサイクルですが実は大きな弱点がありました

それは、臨機応変に対応しにくいということです

 

例えば営業などの世界では刻一刻と状況が変化していきます

そのため事前に立てた計画がそぐわなくなる場合があります

ですが、サイクルに従うためにはどうしても実行というステップを踏まなければなりません

そのため大きな失敗をしてしまい、サイクルが止まってしまう恐れがあります

これが、PDCAサイクルの抱える大きな弱点なのです

 

【2】OODAループって何?

(1)概要

さて、ようやく本題です

OODAループはウーダループと読みます

OODAとは、Observe(観察)・Orient(分析)・Decide(判断)・Act(実行)の4つの単語の頭文字を取ったものです

この中で大きな特徴と言えるのが3つ目のDecide(判断)です

この判断というステップがもたらす利点については次項で説明します

もともとこれは戦場における兵士の意思決定までのプロセスを表したものです

朝鮮戦争の頃、性能で劣る米軍戦闘機の撃墜・被撃墜割合が約10:1にまでなりました

そのことに疑問を持ったアメリカ空軍のボイド大佐が、操縦士の意思決定プロセスを研究したのが始まりです

そもそも空戦というのはとてつもない速さで展開していきます

コンマ数秒の駆け引きが生死に直結します

つまりOODAループというのは迅速かつ正確な判断が求められる場合における意思決定プロセスなのです

(2)利点

OODAループの優れているところは臨機応変に対応しやすいというところです

前述した通り兵士の意思決定までのプロセスを表したものです

戦場というものは刻一刻と状況が変化します

勿論事前に立てた計画が通用しない状態に容易になり得ます

その場合臨機応変に対応しなければなりません

ここで3つ目の特徴のDecide(判断)が活きてきます

OODAループでは現状に合っているかを見極めるというステップを挟みます

このステップがもたらすものは非常に大きく、無駄な行動をすることなく効率的な行動が取れるようになります

ここで無駄な行動だと判断した場合、すぐにObserve(観察)に入ります

この速さがOODAループの2つ目の利点になります

(3)弱点

ここまで読んでくると、どことなく弱点が無さそうな感じがしてくるかと思います

ですがそんなOODAループにも弱点となり得るものが存在します

それは自由度が高いということです

一見すると利点のように思えますが、これが弱点になり得るんです

 

刻一刻と変化する状況に対応するため、その場で実行するのか否かを判断しなければなりません

その判断には我々の裁量が試されています

この時に活かされるのは経験です

この経験が不足している場合、正しい判断がしにくくなります

つまり、OODAループを正確に利用していくためには長い時間がかかるということです

 

【3】結局どっちがいいの?

PDCAサイクルについてもOODAループについても分かったけど、結局どっちがいいの?ってなりますよね

実際のところどちらもいいんです

ならなぜ2つあるのでしょう

それは、有効な分野が違うということなんです

PDCAサイクルはきっちりした計画の元実行し、それを振り返ることで次の計画の効率化を図るもの

OODAループは刻一刻と変化する状況に迅速に対応し、最適な行動を可能にするもの

それぞれの利点が活きる分野は若干違います

そのためどちらがいいと決められないのです

各々が自分の置かれている状況を考慮した上でどちらが有用かを決めてください

 

最後に

計画立案において大事なことは最初にしっかり練るということです

最終的にどこに到達すればいいのかという目標設定をしっかり決めなければ、いくらPDCAサイクルやOODAループが有用だといってもそれこそ宝の持ち腐れです

何を目的にどこまでやるのかしっかり考えたうえでどちらを使うか考えてください

 

ここまで読んでくださってありがとうございました

なかなかまとめるのが難しかったですが何とか書くことができました

もしよくわからない点などがありましたら、コメントやTwitterのDMで随時受け付けていますので気軽に質問してください

それでは、道宮怜斗でした

またね