心の赴くままに

雑記や小説など、パッと思いついた話をつらつらと書いています

カメラが映し出すモノ

お題「カメラ」

 

お題スロットなるものを回してみました

そこで出てきたカメラについて書きます

 

 

僕はもともとカメラというものがあまり好きではありませんでした

その場面の一瞬だけを切り取るならば、流れを大事にしたいなぁと思うからなんです

ただ、写真は嫌いですが映像は好きだったりします

なので大学入ったら映像系のサークルに入ろうかなぁなんて考えていたりしています

あ、でも今では写真がそんなに嫌いではなくなっているので安心してください(?)

 

話を戻しましょう

先程も書いたようにカメラというものはその時の一瞬を切り取ります

流れの中の一瞬を映し出し、流れの中では気づかなかった一面に気づかせてくれます

それはそれはとても美しいものだったり、逆に儚いものだったりします

そのような一面を切り取るものがカメラだと思います

 

話はガラッと変わりますが、僕はカメラというものは魅せてくると思っています

少しわかりにくいかも知れませんね

簡単な例を言うと心霊写真なんかがいいでしょうか

世の中にある心霊写真で、よくよく調べると実は錯覚だったなんてことがよくあります

過去にテレビ番組で短パンを履いている男性の片足の膝から下が写ってないという写真が取り上げられていたことがあります

まるで消え去ったかのように見えるんですね

ただ、番組内で検証をするうちにある事実にたどり着いたんです

それはある長さの短パンを履いて膝を曲げると消えたように見えるということです

かなり前のことだったので詳しいことは覚えてないのですが、心霊現象ではなかったようです

ただ、その写真が心霊写真でなかったとしても、その写真を見た人たちを魅了したことには間違いありません

その写真は見事に魅せたのです

 

この例が示す通り、その時我々が気づかなかったことを捉え魅せてきます

それは心霊関係だけでなく、被写体の表情など感情面のことも含みます

その中でも特に感情面のことは、我々は微塵も疑うことなく現実として見ます

しかし本当にそれは現実なのでしょうか

 

我々がその時捉えきれなかったこと、一瞬の出来事で誰も気がつかなかったことに後から気づいたとして、それを現実として受け止めるのはやや難があるように思います

もしかしたらそんなことはその時誰も思ってなかったかもしれない

偶然が重なってそういう風に見えるだけなのかもしれない

ただそれは幻想なのかもしれない

そう思うわけです

なので、最初に少し付け足して幻想を魅せてくると言った方が正確かもしれません

 

まず何故現実として受け止めるのはやや難があると思ったのか話しましょう

前述のように、偶然が重なってできた副産物であり、その根底には我々がそうあって欲しいという欲望が無意識下で働いてそういう風に見えると思っているからです

ライブでアーティストの写真を撮ったとしましょう(この場合撮影可能なライブであると仮定します)

後からその写真を確認したら自分の好きなアーティストがこちらに向かってにっこり笑顔を向けている瞬間が写っていた

そんな写真が撮れてたらおそらくこう思うのではないでしょうか

「私を見て笑っている」と

ファンであればファンであるほどこう思ってしまうものなのでしょう

しかし何故そう思ってしまうのか

それはそうあって欲しいと思っているからです

自分の好きなアーティストに好かれたい

自分を見て喜んで欲しい

こういう感情が働きかけているのだと思います

これはある種の承認欲求なのではないかとも思います

ただ、本当に撮影者を見て笑顔になったという可能性も捨てきれませんが、その可能性は限りなく低いでしょう

総合的に考えてみると、現実として受け止めるのはやや難があり、幻想を魅せられていると言えると思います

 

これは僕が写真があまり好きではなかった理由でもあります

ある一瞬を切り取ったにすぎない一枚の写真に弄ばれてるような感覚になり気持ち悪いと思ってしまっていたんです

今ではそれも面白い、とても興味深いと思っています

 

何の変哲もないひとつの場面をとても魅力的に映し出すことが可能なカメラ

たとえそれが幻想であり現実ではなかったとしても、その一瞬が映し出す幻想に魅了され浸ってみるのもいいかもしれません

 

 

カメラについて長々と書いていきました

ただ、これは現代文である評論(題名は忘れてしまいました)を読んだ時に考えたことを書いたので完全に僕単独のオリジナルの考えではないです

「この人のこの評論と似てるじゃないか!」と思うことがもしあったとしたら、恐らくそれを僕は読んだのだと思います

暖かい目で見てくれれば幸いです

 

 

ここまで読んでくださってありがとうございました

道宮怜斗でした

またね